



日本で初めて水道がつくられたのは、明治20年(1887年)のことです。
当時日本では、港町を中心とした多くの町が外来船によって運びこまれたコレラ等の伝染病に悩まされていました。その伝染病を子防するために、水道が必要とされたのです。
その年の10月8日、横浜市に日本初の近代時な上水道が完成したことから「水道の日」にも制定されました。相模川から鉄管で水をひき、野毛山にある貯水池から横浜市街に給水が開始されたこの作業の中心人物は、イギリス人の工兵中佐パーマーだったといいます。
以後水道は公衆衛生を向上させ、また生活環境を改善するために全国で整備が進められ、ほぼ110年余を経過した現在、ほとんどの人が水道の水を利用できるようになりました。
しかし、このように水道が整備された中で新たな問題が生じています。そのひとつは人間が都市に隼中したことにより、都市での水の需要が非常に多くなり、水量が不足していることです。その不足した水量は近くの川だけでは補うことができないため、新しくダムを造るなどの努力によって確保が続けられましたがそのダムで新たな問題も起きています。
また一方で、川や湖に家庭排水などが流れこみ、水道の水源が汚染され、夏には水道の水に臭いや味がつくなどといった被害が出ることがあります。
こうした臭いなどの強い水道では、活性炭を入れることにより、臭いなどの除去を行っている所もありますが、何と言っても水道の水源となる川や湖を汚さないようにすることが大事なのです。
さらに水道では、その造られた時期や必要な施設の違いによって、同じ飲める水でも料金が異なるといった問題も生じています。
水道が日本の大部分の町で整備されている今日、私たちは、時として水道の水を空気と同じように自然に存在するもののように考えてしまいますが、これからも清浄で豊富な水道水を得るにはこれらの問題を解決していかなければならないのです。
(日本水道協会の小冊子参考)
●水源の開発は積極的に進められてきましたが現在ではあらたな水源を求めることが困難になってきました。
昔の水の需要量は、比較的少なく、私たちの近くを流れる河川の水や地下水でまかなうことができたので、容易に、しかも安い水を供給することができました。
しかし、水の需要量が年々増大し近くの河川の水や地下水だけでは足りなくなり、山の中に水道用ダムを建設するなど、遠くに水源を求めざるを得なくなって、こうした水源の開発や水の輪送のためには莫大な費用がかかっています。
全国各地では、水源開発の困難を克服し、水道用ダムの建設など、水道水源の開発を進めてきましたがその見直しも進められています。

沈殿池に流れる水の量を調節する。
ごみや土、水中の溶解物を沈殿させて取り除く。
さらに小さな不純物や細菌を砂の層などを通して取る。
万一の細菌汚染に備えて塩素を入れて滅菌する。
1日のうち多くの水を使う時のために、水を貯めておく。
浄水地の水をポンプで配水池などへ送る。
きれいになった水を一時貯えておく。
ひとつひとつの市や町の水道が、ダムで貯えられた水を別々に運んできて浄水処理をするよりも、地域ごとにまとまって広域的に水道施設を建設し、浄水処理をした方が建設にかかる費用も安くすみ、合理的な水道施設となります。
また、小さな市町村の水道を財政的また技術的に余裕のある大規模な広域水道に編成することも重要なことです。
このような考えから、多くの都道府県では、水道法の広域的水道整備計画に基づき、水道の広域化を進めてきました。

1980年代の水道配管埋設工事風景 今は、配管の更新が必要な時代となりました。
水道の建設には国の補助金も導入されています。

ダム等の水道水源の開発、水道の広域化、農山漁村での小さな水道の整備等の費用は、国からの補肋金や借入金などによってまかなわれています。
このような大切な水道の源泉を汚している原因は工場廃水ではなく、はるかに多い家庭内からでる排水による汚染が最たるものです。
私たちが使用している合成界面活性剤入りのシャンプーやリンスなどのヘルスケア製品他、台所用品などに含まれる成分です。
昔ながらの石けん系は自然界では分解されるためこれからは環境に負荷をかけない製品の使用が望まれます