還元水情報誌プロトンニュース創刊号-6/7:自分医学のすすめ

 
水素と酸素の役割とは?
Duties
自分医学のすすめへの道
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自分の健康は自分で守るDefend their own health

身体の中の水素の役割Hydrogen of the body

水素の3つの働きHydrogen

 私たちの体の中で水素は、3つの重要な働きをしています。

1.水素は高エネルギーを確保するための資源です。

 細胞内の小器官であるミトコンドリアの中で生体のエネルギー源物質、ATPが作られています。ミトコンドリア内のATP生産の過程で104キロカロリーという高熱が放出され、そのうち約半分のエネルギーはATP生成のために使われ、残りは細胞内から放出され、保温のために用いられます。ミトコンドリア内で酸素を利用して作られるエネルギーは低いが、実際は水素を利用して作られるため高エネルギーが確保されます。

2.生体内の酸性度の調節のために用いられている生体内では炭酸が重炭酸イオンと水素イオンに電離され平衡バランスを保っています。

 炭酸は電離するときに水素イオン(H+)を放出するので酸といわれ、重炭酸イオンは水素イオン(H+)を取り込み炭酸を生じるので塩基といわれています。このように水素は、酸-塩基の平衡バランスに深く関係しています。

3.胃腸内の胃液や腸液は、弱酸や弱酸性ですが、水素は水の中ではプロトンと電子の形(H+-e)で存在しています。そして水素は生体で生じる活性酸素を水に戻し無害化する働きをしています。まさに水素は自然の神様のように自在に反応し、私たちの健康を守っているのです。

◆水素も悪玉化する

 しかし、水素はすべてが良いわけではありません。細胞内の小器官のミトコンドリアでは、酸素と水素原子を取り込みATPという「エネルギー通貨」を作っていますが、熱機関の排気ガスと同じように副産物として水素イオンを出し生体を酸性化させるという悪戯もします。やはり酸素も水素も両刃の剣といえる部分もあるのです。

身体の中の酸素の役割Oxygen in the body

両刃の剣、酸素Double-edged sword

 「息切れ」などの言葉にみられるように、酸素の必要性は感覚的に理解できるが、酸素が生物に障害を与えるということは一般に理解しにくい---酸素障害を考える場合、どうしても生物の進化と酸素の関係を知る必要があります。

 下図を見てわかるように嫌気性生物(酸素のない時代に発生した生物)から好気性生物(ラン藻の光合成による酸素発生以降の生物)へと進化できたのは、酸素障害に対する防御機能をもち得たからです。このことは私たち人間にもいえることです。

現在なお無酸素状態の中で生息している生物(嫌気性細菌など)がわれわれの身近に見いだされている以上、酸素は最初から地球上に存在していなかったという仮説が成り立ち得るのです。

例えば、胃腸内の嫌気性生物は、酸素分子のかわりに硝酸塩や硫酸塩を利用しエネルギーを得ているのです(発酵)。エネルギー効率は、好気性生物に比べて極めて悪い。ちなみに好気性生物のエネルギー生産率は嫌気性生物の約19倍といわれています。

 生物の進化の過程を見れば明らかなように、好気性生物は嫌気性生物から進化してきたものです。生物は、核酸やたんばくなどの高分子有機化合物を生合成し生命活動を営んでいる。その活動を支えるのに大きな化学エネルギーを必要とします。

生物は、体内に取り入れた種々の物質を「酸化」することで高分子化合物の合成に必要なエネルギーを手にいれています。このさいに必要なエネルギーとは、熱エネルギーや光エネルギーのような生じてもすぐ消滅してしまうエネルギーではなくて、一種の貯蔵型のエネルギーで、必要に応じて利用できるエネルギー。この貯蔵型のエネルギーがATP(アデノシン3リン酸)という物質です。酸素は生物の呼吸作用に不可欠で、酸化反応に利用されてエネルギーを獲得するだけでなく、有機化合物に酸素を取り込ませることによってホルモンなどの重要な物質の合成やそして解毒作用にも関与しています。

一方、酸素は細胞膜の不飽和脂肪酸と結合(過酸化反応)して細胞を老化させる悪戯もやらかす。

 酸素も水素同様生体にとって両刃の剣といえるのです。

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